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重ステ工作

Tag: NA6CE

ロドスタのパワステってなんか変だ。
クルマの性格から考えても妙に軽い・・・まあ軽いのはいいんだけど、ステアリングのニュートラルがイマイチはっきりしないとか、ハンドルの戻りが悪いとか、まあ乗ってて違和感があるワケですわ。
特に妙に感じるのがハンドルの戻りの悪さ。
もっと言えば

切るのは軽いが戻りが極端に重い

って感じか。
手応えで感じてゆっくり対処出来る頃合にまったく反応が無く、ケツ出たと思ったら渾身の力を込めて

トォウリャァ!

と戻してやらんと間に合わない。
おかげで無様なおつり食らうんですわ。(そりゃテメーがヘタなだけだろ
まあ多分アライメントおかしいのが一番大きいんだけど。(^^;
それを差し引いてもアルトエポリューションで育ち、現在はポーターキャブが

普段の戦闘機

である俺にとっては、ロドスタのハンドルは異様に軽くて怖いワケ。

そんな感じでパワステを取って標準車の重ステギアに交換したらどうなんだろうか?とは以前から思ってまして、ちょっとした機会に我らロドスタ乗りの味方、FireRoadsterの丸山大先生に重ステは重いっすか?と相談してみましたところ、

楽勝楽勝!とっとと捨てろ!!

と力強いアドバイスを頂きました。
ついでに

漢ならエアコンもパワーウインドウも取れ!

という甘い囁きもあったのですが、俺にとってエアコン、オーディオ、パワーウィンドウは3種の神器であり、例え

50馬力ロス&車重100キロ増

であってもなくてはならない装備なのであります。
コレが無かったら車ではないのです。
それならバイクに乗ってる方が良いっすよ。(笑

てなモンで早速やってみるのですが、用意したのはこんなカンジのブツ。

omo1_1.jpg

部品名純正部品番号純正価格解体屋価格(笑
ノーマルステアリングギアAssyN001-32-11030,300強気で1万円吹っ掛けてみよう!
ボールジョイントセット(ビルシュタインダンパー用)8AN2-32-2803,010×2消耗部品だから新品買おう
ベルトテンションナーAssy気分次第。う〜ん3千円?
Vベルト新品買うのが普通

とまあこんなカンジ。
純正部品番号と価格は間違い無く変更出てると思うからアテにはしないように。
写真ではコラムAssyとインターミディーエイトシャフト、ステアリングジョイントも写ってるけど、実際コレはパワステ用がそのまま流用可能。
ガタが出てるとか

細かい事を気にするA型人間

なら交換してもよかろうでしょう。
ミディーエイトシャフトはパワステ用のでなぜか2000円程高いというのが謎。

交換に必要な工具は・・・え〜と8〜17ミリのボックスだとかメガネ、モンキーレンチに17ミリのスパナ、プライヤー、ドライバーなどのごくありふれた工具でOK。
それとボールジョイントプーラー(後述)が必要。
大ハンマー2つ用意するくらいなら買っとけ。(笑
そして、どうしてもクルマに馬に掛けないとダメなので、ソコらへんは各自工夫してくだされ。
あと油もダダ漏れになるので受け皿も用意しとこう。
配管撤去で横着するならボルトクリッパーか大きなペンチを用意しませう。(笑

では早速作業行きましょうか!
まずは

ホイールナットを緩めておいてから

ジャッキ使って馬を掛けてくだされ。
ウチみたいにインパクトあるなら構わんけど、無ければ後で後悔するのだ。(笑
外したホイールは必ず

車の下に置く事!

いくらリジットジャッキでも

ズレて外れる可能性だって無きにしも非ず

タイヤ交換でも何でも、クルマを上げてホイール外したら下に噛ましておく癖をつけておきませう。
こうしておけば最悪潜ってる時にジャッキ外れても、肋骨骨折で済むかもしれないし、 例え死ぬにしてもホイール1本分の厚みで潰されれば

少なくとも葬式で棺桶の中身を見せれる

からだ。(--;
何も噛ましモノ無かったら完璧に

ユッケ

になるかんね。(--川
ちなみにウチは最近油圧フロアリフト導入してたりするんだけど。(ニヤリ

馬掛けたら早速アンダーカバーを外してオイルを抜いときましょう。

omo1_2.jpg

このホースを17ミリ(だっけ?)のスパナでガツンと外す。
いや、ホントはフレアナットレンチ使うべきなんだが・・・
スパナで無理だと思ったらモンキーでやってみると案外外れたりする。
この時にラックにパイピング止めてる金具も外しときましょう。
面倒&二度とパワステに戻さないならバチンと切ってしまっても構わないけど、 近所にある

エアコンの配管と間違えないように

気をつけてくだされ。
んでもってステアリングジョイントの12ミリのボルトも抜いておく。

次はボールジョイント行きましょうか。
割りピンを外して17ミリで緩めてから外します。
この時に必ずナットを残しておくこと!

omo1_3.jpg

ダブルハンマーでぶっ叩くなり、プーラー使うなりする時にネジ山を保護する為であります。
ダブルハンマーだと的を外した時にイチコロでダメになり、プーラーだと押されて潰れたりするし、なによりもテーパーが剥がれた時に「バコ〜ン!」と勢いよく外れるので、 ナットを入れておかないと

ドコに吹き飛ぶやらわからない

のだ。
これも普段からクセつけとくようにしていただきたし。

omo1_4.jpg

で、ココはぜひボールジョイントプーラーを使いませう。
ロドスタのココでダブルハンマーを使うのは難しいし、コツ要るしキズ付くし、 なりよりも面倒であります。
写真のプーラーはストレートのヤツで1200円程。
安物なんだけど、俺が色んな車のサイズに合わせる為に

サンダーで削りまくり&仕事でも酷使

して4年持った。
先日クラウンのナックルのゴツいのを外してたらとうとうブチ折れたから新品ですわ。(無茶
とまあ、1200円/4年で安全と確実と時間を買えるんだからお得であります。
コレはぜひ買う事をオススメします。
あ、この時はタイロッドのロックナットを緩めないように。
あとで採寸するからね。

後はステアリングラックを止めてる14ミリのボルトを外してコチョコチョ動かして、 手前にエイヤと引っ張れば外れます。
さらばラクチンだったパワステよ・・・

次はポンプとオイルタンク撤去行きましょうか。

omo1_5.jpg

この作業をする前に、エアフロからのゴムホースを取っときましょう。

omo1_6.jpg

あ、俺は横着してるけど、ホントならウェスを詰めたりガムテープを張るとかして、養生してやらんとイカン。
でないとゴミが入ったりボルトが転がり込んだりするからだ。(^^;
で、ホースバンドを緩めてゴソゴソしてオイルタンクも取ってしまいます。
んでもって高圧側のホースをモンキー使って外して、ベルトテンションナーを緩めてポンプを外します。
圧力センサーの配線があるけど、コレはカムプーリーカバー手前の水だったかバキュームだったかのパイプにテープ巻いて絶縁してからタイラップで固定しときましょう。
別に特別な加工をしなくても、そのまま無視しとくだけでOKです。
ポンプが外れたらブラケットを外すんだけど・・・コレが意外に難物だった。

omo1_7.jpg omo1_8.jpg

コイツだ・・・マツダめ!なんちゅーナメた設計してやがんだ・・・
実はこのスペーサー、ブラケット側に貫通してるのはいいんだけど、コレの裏側にブラケット取り付けのボルトが1本居てるんですわ。(--;
この貫通してるスペーサーを抜かない事には工具が入らないので一切回せない!
新車同然ならスポっと抜けるんだろうが、

ウチのようなド中古

だと簡単には抜けないワケだ。
ええ、このページの為に最善の抜き方考えてたら20分ロスしたですよ。(--メ

omo1_9.jpg

一応エンジン搭載状態でエキマニ側からドツけば抜けるようでありますが、そんな場所でハンマー叩けるかといえばノーだ。
サビてたら引っ張った程度じゃ抜けないし、やっぱスライディングハンマーでないと無理じゃないかな?
結局妥協策として、外せるボルト2本を外しておいてから、ブラケット手前を上からハンマーで叩く。
すると

普段の行いが良ければ

ボルトも一緒に緩んでくれるから、隙間からスパナでチマチマ緩めて行く・・・コレくらいじゃないかなぁ。
まあ後でブラケット交換なんて基本的に

有り得ない

からコレでもいいんだろうけどさ・・・

omo1_10.jpg

後は重ステ用のブラケットを取り付けて、コンプレッサーのベルトを掛けてテンションナーの調整をすれば完成。
結構スッキリしたなぁ。
けどこのブラケット、

無用に頑丈過ぎやしねぇか?

鋳物製でポンプ並にメチャクチャ重いぞ。(^^;

んで撤去作業の大詰め、ホース&オイルクーラーの撤去だ。
まあ普段の俺なら

問答無用でブッタ切る

んだけど、このページを作らねばという妙な使命感があるので頑張ってチマチマやりました。
まあ大体ホースについてるブラケットのボルトを片っ端から緩めれば良いだけなんだけど、オイルクーラー部(って言ってもただのパイプ)がチョイと面倒なのだ。

omo1_11.jpg

丸で囲んであるのがオイルクーラーなんだけど、スタビのブラケットの中に配管が通ってるモンで、コレを引き抜くにはバンパーより前に引かなくてはダメなのだ。
で、この写真に写ってる黒いバンパーの骨(?)を取らなくてはいけないのであります。
コレを取ればエアダクト方向に引き出せる「ハズ」なのであります。
え?なんで「ハズ」なのかって?
そりゃぁ方法さえわかりゃ用は無いので

クリッパーでブッタ切ったので知らん

のであります。(笑

これで撤去作業は終わり。
そしていよいよ重ステラックの装着であります。
まず重ステラックにボールジョイントを仮組みし、コレと旧パワステラックのタイロッドを出来るだけ垂直に直します。

omo1_12.jpg

で、旧パワステラックの両ボールジョイント間の距離を測って、重ステ側に反映させます。
ウチのは800ミリくらいだったかな?
まあクルマによりけりだし、ウチのクルマのアライメントはデタラメだろうからアテにしないように頼んます。(笑
計測の時、この位置にスケールを入れると測り易かったです。

omo1_13.jpg

まあどのみち正確なトーを出すにはコレでは無理なので、ある程度の誤差は仕方ないし、
トレールやキャンバーと違って走れば嫌でも

勝手にセンター出る

モノなので多少狂っていようが真っ直ぐ走ります。
俺はやらなかったけど、気になるのであれば後でトーの調整をやってあげてください。

で、この寸法を決める時にギアのセンターを出来るだけ出しておくこと。
ギアシャフトに印を入れておいて回転数を調べておき、その合計回転数の中間で上記の寸法を出し固定してやる。
コレをサボると組み上がった時に極端にハンドルの左右の切れ角が狂います。(^^;

で、後はコレをクルマにポンと組んでやるだけ。
ホースなんてモノは存在しないので極悪に簡単であります。(笑
そうそう、最近俺はボルトを確実に締めてからマーキングを入れるようにしております。
締めたつもりでも忘れてたって事が結構あったので、手間だけどコレをやるようにしてます。
方法は・・・コレの丸芯中字ピンク色を胸ポケットにしまっておき、本締めをした後でマーキングを入れておくだけ。
蛍光ピンクはどんな色にマーキングしても良く目立つのだ。
んで、後で重要個所のマーキングをチェックするという工程を足してやれば、 余程のチョンボをしない限り締め忘れは起こりません。
まあ作業に慣れれば慣れる程情けないミスをブッこくモンでありまして、特にブレーキや足関係は徹底してやってくだされ。

で、組み込みが終わったらタイヤを取り付け馬から下ろし、

ハンドルボスを外す工具を持って

試走であります。
ハンドルのセンターは間違い無く狂ってるけど、後でハンドルボス抜いて真っ直ぐの位置に合わせて入れなおしてやりゃとりあえずOK。
当然ギアのセンターは狂ったままなのでハンドルの切れ角が左右で違って来るんだけど、どうせフルロックまで切る事なんて滅多にありゃしないです。
しかも重ステなら余計に。(笑
こんな事言ってたら

丸山先生にシバかれそう

だけど、まあ自分の車で許容範囲なら別に構わないんじゃないかなってなトコ。
どうせ困るのは自分だし、我慢出来ないならやり直しゃいいのだ。

と言うのも、ココ見ながらチャレンジしてみようってな人間にいきなりギアのセンター出しまで語り出したらキリ無いし、その行為に何の意味があるか理解も出来ないと思うのだ。
ならば実際にやってみて何が悪いのかを実体験してみればいいし、ギアのセンター出てないとどうなるか解かる人なら別にこの通りにやらなくてもセンター出しを行えば良いだけの事。
無論他人の車ならキチンと調整する・・・以前に面倒だからやらん。(笑

さて、重ステにした感想ですが・・・ホントに

素直に曲がるようになった

の一言に尽きるでしょう。
切ったら切った分だけ素直に曲がるし、切り過ぎてアンダー出そうになったらしっかり手応えとして帰ってくる。
無論ケツが出る瞬間もキッチリ帰ってくる。
そしてやっぱ路面からのインフォメーションが最高にステキ!

路面にタイヤ押し付けてる感触

がとても心地よいのであります。
本当に

運転を楽しめる車

に変わりまっせ!

けど普段の街乗りだと重いんじゃないか?って心配も多かろうけど、ハッキリ言えば確かに重いのは重い。
けどそれは

無駄に切るから重い

のであり、

重いのなら無駄に切らなければ良い

のであります。
パワステの車に乗ってると、どんなに意識しててもハンドルをコジるようになってしまうんですな。
このクセが染み付いてしまうと、重ステに乗ったら事故りそうな程怖いハズ。
重ステはそんな無茶な操作を受け付けてはくれないのだ。
実際はゆっくりハンドルに力を入れてやるだけでスルリとハンドルは切れてくれるし、 重いと感じる時点で無理な切り方をしてるって事なのだ。
正しい運転をしてる限り重くは無いってコト。
慣れれば片手運転で

お湯入りカップ麺持ちながら片手で車庫入れ

だって造作も無いのであります。(実際にやってる

そうそう、車庫入れだけど重ステにしてから異様に車庫入れの命中率が上がったのだ。(笑
以前は本人はちゃんと真っ直ぐ入れてるつもりが、妙に斜めになったりどちらか一方に寄ってしまったり、感覚では車真っ直ぐなハズなんだけど

ハンドルは明後日向いてたり

してエラく自信落としてたんだけど、重ステ化でイッキに復活したのだ。
コレはエラい不思議に思ったんだけど、またまた丸山先生に教えていただいた。
ぶっちゃけた話パワステだと

ハンドルのセンター付近の感触が曖昧

だからなんだそうだ。
パワステのアシスト量を感知する部分にはトーションバー、まあ捻りバネが入ってるんですわ。
コレがイタズラして、手に感じる感触がタイヤの捩れなのかトーションバーの捩れなのかがわからず、自分の感触でのタイヤの向きと、実際のタイヤの向きがズレるので車が真っ直ぐ入らないんだそうだ。
なるほど〜、俺が感じてた違和感とドンピシャだわ。(笑
まあハンドルを切ると車がどう動くかと、車庫入れの理屈が解かって

舵角を意識出来るようになれば

感じる違和感ですな。
少なくとも車庫入れで歩きより遅いスピード、もしくは車止まってるのに

ロックtoロック繰り返してる

この無様さが理解出来ないウチは実感出来ないハズだけど。(笑

まあ結論。

上手く運転したいなら即撤去!

に尽きますな。
なぜかって?それは

運転が下手になる&下手さを実感出来ない

からですわ。(笑};


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