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炎魔焦熱地獄零壱號機(失敗作)

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さて、みんなに作ってもらうには材料が確実に入手出来ねばならんのですわ。
俺みたいな環境の人間なんてそうそう居ないからね。
俺の場合、物心ついた時から鉄屑なんて

そこらに転がってるモノ

としか思ってないし、形が合わなければ &256x(42){無理矢理合わして無理矢理つける という考え方が浸透しており、完全に庶民と感覚がズレてるからこういうのが一番難しい。
俺がやってるのって、ガキがそこらへんに落ちてる木っ端から

肥後の守で竹とんぼを削り出す

ようなモンですわな。
そんなのが当たり前のガキに、設計図書いてから、文房具屋で材料と道具揃えて作りなさいと言ってもパッと思い浮かばない。
文房具屋で何買えばいいだろ・・・んなモン使わんでも道端に落ちてるがなみたいな感覚だ。
しかし結構シビれるオモチャだし、誰かに作らせて編み出されたノウハウを

ちゃっかり頂く

のが俺の魂胆だからして、無理してでも規格の材料でこしらえてみようじゃないか。

まず一番重要で入手が困難なのがターボチャージャーだ。
新品買うには最低でも10万そこらの出費が必要なので、やはり中古に限るだろう。
そういう中古事情なら

解体屋の俺に任せとけ!

てなモンで選んだのがコレだ。

jet01301.jpg

L70系ミラターボ前期やL100リーザターボのターボである。
なんでコレかと言いますと、現在L70ミラなんて

ゴミ

だからだ。(笑
もう何か壊れたらポイと捨てられちまう年代の車だから、廃車のタマ数が豊富なのである。
解体屋2〜3件回れば確実に手に入るからなのだ。
そしてターボチャージャーの中古部品としての流通が極端に少ない・・・要するに

壊れないから売れない

から、タマ数が多く安く手に入るハズなのだ。
零號機ではアルト系のタービンを使ったんだけど、これは本当に大失敗だった。
ススキの軽のターボは、解体&リビルト業界で

確実に壊れる事で有名

で、とても需要があり品薄で値段も高いのだ。
だから壊した時困った困った・・・
その教訓を生かし、今度はタマが豊富なのを使おうってワケ。
これで安心して

ブッ壊せる

ってもんだ。

そうそう、写真にも写ってるけど、ターボのコンプレッサー側の配管とホース、 オイルの配管、ガスケット類も一緒につけてもらっておこう。
これらは加工して使うし、ガスケットも自分でこしらえるのはとても面倒だし、 寸法取り&フランジ製作時に

最高の型紙

になるからね。

まずはこのタービンをシャーシに取り付けることから始めよう。
タービン出口側のフランジ&ノズルには、建築足場の土台を使用した。

jet01302.jpg

ちょっと品揃えの良いホームセンターなら売ってます。 値段は500円程だったか。
あつらえ向きの穴が開いてて、肉厚もあり、ノズルを取り付けるのに丁度良さげだ。
コイツに先程のガスケットを乗せ、ペンでけがいてボルト穴を開ける。

jet01303.jpg

そうそう、ガスケットの裏表を間違わないようにしてくれ。
タービン側のポルトや穴が反転してしまうからね。(笑
M10のボルトなんだけど、素直に10ミリの穴を開けたらダメだ。
だって、コンマ数ミリ狂っただけでも入らなくなるんだもん。
どうせ精度なんざ

どうでも良い

ので、ここは1つ12ミリの穴をドカンと開けてしまおう。
こんな感じになる。

jet01304.jpg

ボケボケで申し訳無いけどね。(^^;
これに一般的なスチールラックのLアングルの部材でフレームをこしらえよう。
これ以上の説明は要らんだろ。

jet01305.jpg jet01306.jpg

今回はどれだけ

お手軽材料

に拘っているか分かって頂けるだろうか?
でも俺の感覚からすりゃ

500円の材料すら高価

に思うのがホントだ。
だってそこらに落ちてんだもんな。(ゲラゲラ

さあ、サクサクっと進めよう。
ここで肝の燃焼機をこしらえて行くのだ。
一応現時点で決めてるのが燃料はプロパンで行く事。
レギュレーターにはプロパン&酸素切断機に使うレギュレーターを使用。
ガスはアブネーじゃねーかと思う人が非常に多いが、実はこちらので遥かに安全。
ガスは爆発する?

しないってば!

爆発するには空気が程よく混ざった状態が必要なのだ。
空気が無ければメラメラとゆっくり燃えるだけ。
落ちついて元栓締めればすぐに火は消えるんですわ。
爆発の条件が満たせるのは、単なるガス洩れか失火時くらい。
こんなモン作るからにはガス洩れなんざ

チェックするのは当然

だし、ジェットの燃焼機程度の容積で爆発しても

バスンと言ったら御終いだ

。 間違っても木端微塵に砕け散るような事だけは無いよ。

ちなみに液体燃料だと、燃料自体のカロリーが多いのがそもそも危険。

馬力が出過ぎて困る

のである。
タービンシャフト破壊で流血なんて茶飯事だ。

実際に試してケガした人間

が言うんだから間違い無い。
そして供給止めてもすぐには消えないし、こぼれたら

火ダルマ

だし、いざと言う時に消そうとしても、水などで簡単に消せないからヤバいのだ。

で、ボンベは金が掛かるんだけど、それは仕方がない。
俺が買った一番小さい2キロのボンベが買取で1万3千円。
けど

需要が無いから高いだけ

で、普及してる大きなボンベなら安いしレンタルも出来るのだ。
で、切断機のレギュレーターが約1万円。
簡単に欲しい圧が捻り出せて、安全に繋がるのであれば安い買い物だと思う。
誰もが真っ先に考えるのはカセットボンベだけど、ハッキリ言うけどこれは

コスト最悪

だよ。
ボンベの単価は安いかもしれんけど、タービンを回すだけの供給量を捻り出すには3本では足りない。
まあ最低5本、余裕見て7〜8本、気化熱で冷えて供給圧が下がる分を考えたら

10本

は要るねマジで。
実際に試した人間が言うんだから間違い無い。
(現時点では3本程度で実現出来る結構イカつい方法も考えてるんだけど・・・)*1
コレを接続するのに、1000円のカセットコンロバーナーを加工して使ったとしても、 既に部品代だけで1万円突破だよ。
しかも安全性はゼロと来た。
悪いこと言わないから、最初は頑張ってボンベとレギュレーター買うべし。
結果的に一番安いから本当に。*2
プロパンで成功したら灯油でもJP-4でも

ガソリンでも水素でも

何でも試してくれぃ。

次に溶接箇所は最小限にすること。
今回ゼロには出来なかったんだけど、出来るだけ少ない溶接で作れるように頑張ってみたつもり。
溶接の数が減らせれば、車乗ってる友達を3人集めてバッテリーを強奪してバッテリー溶接機 を作れば十分対処可能なハズ。
もちろん溶接せずに済む設計が出来たのならそれで結構。
肝は空気室さえソコソコ密閉出来れば、燃焼筒なんて

ダダ洩れでも問題無し

って事だ。
ただタービン側の方は直接炎が触れはしないけど、ソコソコの熱を持つからパッキンの素材が限られてくるのが難しいんだけどね。

んで省けるモノは

徹底的に省く!

まずタービンの冷却なんてモノは不要だ。
そもそも今回使ったL70タービンにはウォータージャケットすら無いのだ。(笑
オイルの冷却も、タービンへの流量が無いので殆ど期待が出来ない。
だから無理なことに時間省くより、オイル容量を増してキャパを持たせるのが成功への近道だろう。

点火も車のイグニッションコイルだけつけといて、 火を飛ばしたい時に直接電源をチョンと繋いでやるだけで結構。
混合がしっかりしてりゃ簡単に火が入るからね。

まあこんなトコ。
じゃあいよいよ燃焼機製作だ!!


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*1 現在実際に試してみたトコロ、カセットボンベをひっくり返して液化のまま使えば、軽のタービンであれば2本もあれば十分に回るはず
*2 現在ならカセットボンベ液化仕様が一番手軽で安いかなぁ。
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