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ゲームの修理?(分解&板金)

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さて、このアフターバーナーを修理するのだが、さすがにこんな

バケモノ

はバラしたことも食べたことも無い。
色々手探りでやっていくしかないなぁ・・・
とりあえず、こいつは移動に困る。
そこで廃車する予定だった軽トラを1台占領して作業台にしてしまうことにしよう。
こうでもしないと、

公称約200Kg

の機械を直すのは辛い。

移動手段はどうにかなったが、今から作業初めて1日で完了するような生易しいモノでもないので、 とりあえず基盤だけ先に摘出し、モニター部分にシートを掛けておいた。
どうも近日中に雨が降りそうなのだ。(^^;
基盤さえ助けておけば、あとは濡れてもどうにかなるようなモノばっかりだからね。
そうそう、基盤を取るためにバラしてたら、金庫内にこの機械の取扱説明書を発見!
これで調整の仕方などがイッパツでわかる。
いや〜ラッキーだったなぁ。

んで、摘出した基盤をじっくり眺めてみる・・・

ab1_1.jpg

いやぁホレボレしますね。
中央付近に2つ居座る、フルピッチの68000MPU。
そしてDRAMとEPROMの塊に、TTLが大量に並ぶ。
手に持てば基盤がシナるほどの重量・・・
ああ、シビレる・・・

後日、本格的に分解に入る。
分解しながらダメージ箇所を調べて行くと・・・

ab1_2.jpg

右ステップ部分。
積み降ろし時にニブラで掴まれてる。
でも肝心のモーターは無事だった。
あと逆光で写っていなかったけど、反対側の金庫もグチャグチャ・・・

ab1_3.jpg

コレが最大のダメージ。
ゴンドラのフレームの後ろ側が見事にヘシ曲がってる。
どうやって直すかなぁ・・・

ab1_4.jpg

モニターとコントローラーの取りつけ部。
見事に押され、木製のベースからモニターが引き千切られていた。
知らずにカウルを外した瞬間、モニターがシートめがけてゴットンと落ちた!
一瞬凍りつきましたよ。

他にも小さなダメージ色々あるけど、書くのが面倒なんでこれくらいにしとこう。
あと中々見れないアフターバーナーならではの強烈な臓物を紹介しよう。

ab1_5.jpg

電源部の電源トランス。
とりあえずデカい。(もっとデカいの使ったことあるけどね。)
なんでこんなトランス要るのか不思議に思っていたら、回路図読んで謎が解けた。
さすが業務用機だけあって、色々な電圧に対応出来るようになっているのだ!
最高で240V、最低で90Vの電気をコイツで100Vに変圧するんだな。
外国で動いてることもあろうし、国内でもゲーセンみたいな電源事情だと、 ドロップで100V以下だって考えられるワケだ。

ab1_6.jpg

アフターバーナーの命、ムービングのモーターユニット。
仕様には定格300Wと書いてあるが、最大で10Aの電流・・・1KWを消費する。
その犯人がコレだ。
足の上に落としたら指が吹き飛びそうな迫力・・・

豪快な作りに感動しつつ、分解も終了。
こんな姿になった。

ab1_7.jpg

コイツをとりあえず板金して直し、掃除&お色直しをして先に部屋に搬入。
あとは少しづつ部屋に運び込んで組み立てていこうという魂胆だ。
完成を夢見ながら早速板金に入る。
ステップ右側の豪快な潰れを直すのだが、あまりにも潰れすぎているため、 このままではハンマーでも歯が立たない。
そこでコイツの登場。

ab1_8.jpg

トラック用の油圧ジャッキだ。
あっと言う間に入ってしまった部分が出てくる。
あとは当て板当ててハンマーでガンガンとブッ叩くのだが、これがとっても難しいのだ。
理屈的には、曲げられた時の力の入力を考えながら、 曲げられた順番の逆を辿って叩いていけば、最終的には大きな歪みもポコンと元に戻る。
しかし言われて出来れば板金職人なんて要らない。
どうしても元に戻らないんだな。(^^;
まあコレにも理由があり、金属は曲がった箇所で伸びるのだ。
そして叩いて戻そうとした時にも伸びるので、そうそう簡単には元通りになりゃしない。
プロはこの伸びを、通称お灸といって、酸素バーナーで温めて急激に冷まして縮ませたり、伸びを

目立たない場所に移動

してしまうのだ。
当然素人にゃそんな技は無い。
まあ完璧に直そうなんて気は毛頭無いので、使用上差し支えの無い程度にまでなればいいのだ。

ab1_9.jpg

見事に波打ってるがまあ良しとしよう。
千切れてヒビも入ってるけど、まあ溶接までする気は無いからいいや。
今度は反対側の金庫がついていたトコロ。

ab1_10.jpg

ケーブルが出てる所にダクトが通っているんだが、本来このダクトは外面とツライチになってる。
要するにこれだけヘコんでいるのだ。
ここが本当に往生した。
丁度裏にメインフレームと仕切り板があってハンマー振るスペースが無い!
しかも力任せに無理矢理押し込まれているので、完全に伸び切っているのだ!!
叩いても叩いても戻らない・・・もう

頭に来てしまった

ので、酸素バーナーで焼き入れて、無理矢理叩きまくってやった。

ab1_11.jpg

あとはフタなどを板金する。
ここまでくればホンの少しコツも分かってきたから、結構なスピードで直すことが出来た。

ab1_12.jpg

しかし色ハゲてるわサビてるわ

バーナーで炙っちまったわ

で、なんともみっともない。てなワケで塗装だ。
バイクの外装の塗装でもないし、室内使用が前提だから塗料を極限までケチる。
そう、薄く塗るのだ。
予定では缶スプレー三本。かなり厳しい目標だ。

まずサビ取りと足付けの為にペーパー掛け。
一生懸命手間暇掛けて、手でシコシコ擦りました。
というのは

真っ赤なウソ

で、反則ワザでランダムサンダーに100番ペーパーつけてガンガンいっちゃいました。
やっぱ動力のある工具の効果は絶大だ。
色は元の色を探したんだけどなかなか見つからない。
多分工業用の汎用色に有りそうな気がするんだけど、そういう塗料は一般向けではないので、 買うと高いのだ・・・
てなワケで、全体の色と合いそう&個人的な趣味で紺色を塗ってみた。
1本350円の塗料を3本も使ったら1000円をオーバーする。
慎重に薄く薄く塗って行くが・・・あかん、無理だ。
やっぱり諦めてもう3本買い足し、合計6本も消費してしまった。

ab1_13.jpg

まあ下地塗装無しの直吹き&クリアー無しにしては上等でしょう。

この勢いでゴンドラのフレーム修正までいってしまいましょう。
どうも真後ろから無理矢理押されたようで、 ゴンドラ後ろ側だけ内側に折れ込んでしまっている。
だったら押された部分を引っ張り戻せば良い訳だから、こんなコトをしてみた。

ab1_14.jpg

わかるだろうか?
建物の鉄骨間でワイヤーを掛け、 チェーンブロック(通称ガッチャ)で引いてしまおうって寸法だ。

ab1_15.jpg

コイツの能力でイケるかどうか心配だったか、なんの問題もない。
あっさりと曲がった部分が引き出された。
ただ心配していた通り、引き戻した部分に疲労が溜まり、ヒビが入ってしまった。
この部分はとりあえずこのままにしておき、後でキチンと寸法出して固定してしまうことにする。
さて、きちんとベースにはまる様に、一度ゴンドラをベースに取り付けて微調整。
横から見たら丁度良かった角度も、一緒に曲がってしまったベース部分には広すぎた。(当然
こっちを直すのは鉄板が薄いため不安&面倒くさいので、 曲がってしまったなりにゴンドラの方で寸法を合わせてしまった。

ab1_16.jpg

これで何の不具合も無く動いているので、このまま溶接で寸法を決めてしまう。
ふふふ、これでOK!
次は部屋に搬入して組み立てだぁ!


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